かなり前にBOOKOFFで買った「10年後に食える仕事食えない仕事」を読みました。
最近はAI(人口知能)に従来の仕事が奪われていくという本が多いですが、この本はグローバル化により日本人の仕事が外国人、例えば中国人やインド人に奪われていくという内容です。
とはいえ、全ての仕事がそうなるわけではないということです。
具体的には、仕事を大きく4つに分類し、それぞれの仕事がどうなっていくのか、そして日本人はどうすべきかを書いています。
- 重力の世界:低コストな外国人に奪われる
- 無国籍ジャングル:世界70億人との闘い、勝ち残れば青天井
- ジャパンプレミアム:日本人というだけのメリットで低所得だが食える
- グローカル:日本人のメリットを活かし高付加価値で勝負
この4つの仕事の中で、重力の世界から早く脱出しないと生き残れないということです。
重力の仕事にはルーチンワークが多くプログラマが含まれ、グローカルには高度かつ専門的な仕事が多くシステムエンジニアが含まれています。
今回はITエンジニアという立場から、この本を読んで考えたことをブログします。
重力の世界について
ITエンジニアでいうと、重力の世界の仕事は一般的なレベルのプログラマや技術スペシャリストだと思います。低コストな外国人に奪われる理由は、中国やインドなどのITエンジニアが急増しているためです。
プログラミングやサーバ・ネットワーク構築を行うだけなら、日本人でなくてもなんら問題はないためです。事例としては海外拠点でのオフショア開発などがあります。
世界に通用するレベルであれば無国籍ジャングルで戦えるのかもしれません。しかし、新興国のハングリーなITエンジニアに勝つのは至難の業といえます。
グローカルについて
ITエンジニアでいうと、プロジェクトマネージャやITコンサルタントだと思います。
プロジェクトマネジメントを日本のシステム開発で円滑に行う場合、日本独特の実務慣行や商慣習を理解している必要があります。
これら実務慣行や商習慣は、日本人として生きる中で自然に身に付けたものであり、外国人のプロジェクトマネージャが身に付けることは難しいといえます。
ITコンサルティングも同様で日本独自の商習慣の理解は必要だといえます。日本人の経営者が信頼して相談するのは、やはり日本人ではないでしょうか。
この2つの仕事を日本で行うなら、ジャパンプレミアムとして日本人のメリットを活かすことができる。さらに高付加価値で勝負できるとグローカルとなり高収入を得ることができます。
あとがき
ITエンジニアという立場で少し掘り下げてみましたが、この本を読んで日本人としてのメリットを活かせる仕事にシフトしていくことが大事だと気付きました。
日本人としてのメリットを活かせるのは、人と人との信頼関係や円滑なコミュニケーションを求められる仕事といえます。
一方、高いスキルが求められるとしてもシステムや機械を相手にする仕事や、一期一会のサービス業などは、日本人としてのメリットを活かすことができないとのこと。
世界に通用するレベルの技術スペシャリストを除いて、日本人のITエンジニアが目指すべき仕事はプロジェクトマネージャやITコンサルタントになると思います。
情報処理技術者試験でいうと、プロジェクトマネージャ、ITストラテジストおよびシステム監査技術者などを持っていると良いのではないでしょうか。
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