家電や自動車がインターネットにつながるIoTや、人工知能AIなどのIT技術が様々なサービスで実用化されています。
企業はいち早くこれらIT技術を活用しないと市場の競争に勝てません。
IT技術を活用するには、それらの知識を持つ者が必要です。よって、ITエンジニアではないサラリーマンであっても、今後はIT技術についての知識やスキルが求められるようになると思います。
しかしながら、IT業界未経験者の場合、どのようにIT技術を身に付ければよいかわからないと思います。
私はIT技術を身に付ける効率的な方法の1つにIT資格の取得があると考えます。
とはいえ、40代のベテランの方は今さら初級者向けのIT資格を受けるのは抵抗があるかもしれません。
今回は、そんな方のために、それなりに箔があるけれど、取得しやすいIT資格を3つ紹介します。
1位 .comMastar ADVANCEダブルスター
NTTコミュニケーションズが主催するベンダーフリーのIT資格です。
インターネット検定【ドットコムマスター】 | NTTコミュニケーションズ 法人のお客さま
2001年度から実施されており、申込者は45万人です。
この資格は、2012年度までBASIC、シングルスター、ダブルスターおよびトリプルスターの3段階でした。
当時の記憶ですが、最上位のトリプルスターはネットワーク系の国家試験であるネットワークスペシャリストに匹敵する評価と難易度だったと記憶しています。
2013年度からは、BASIC、ADVANCEシングルスター、ADVANCEダブルスターの3段階となりました。
試験の内容は、次世代ICTや情報セキュリティなどの最新技術と、さらにはWindowsのトラブルシューティングなど実践的な知識を問うものです。
現在の最上位はADVANCEダブルスターとなりますが、難易度には旧制度のダブルスターと同じぐらいとのこと。そういった意味では、評価され易い最上位が取得し易くなったと思います。
私は、2005年に旧シングルスター、昨年、最上位のADVANCEダブルスターを取得しました。
最短で取得するための方法ですが、分厚い公式テキストで勉強するのはお勧めしません。
お勧めは以下の問題集です。
問題の解答についての説明がしっかり書かれています。間違えた問題について解答を覚えることで、ADVANCEダブルスターの合格に必要な基準点を十分とれると思います。
2位 情報セキュリティマネジメント
2016年度に新設された情報セキュリティの国家試験です。
初回試験の合格率は88%と驚きの結果でした。近年は合格率が下がってきていますが、それでも50%以上です。
ITスキル標準であるITSSレベル2とされており、ITエンジニアの登竜門とされる基本情報技術者と同格ですが、難易度は格段に易しいといえます。
問題の解答は全て選択肢なので、うる覚えでも感が良いと正解となることがあります。
また、午後問題は長文解読ですが、読解力がある方の場合、問題文から解答を絞り込むことができます。
この資格の下位としてITSSレベル1のITパスポートがあります。
このITパスポートは情報基礎理論(2進数、集合理論、正規表現etc・・)が出題されます。
しかし、情報セキュリティマネジメントでは情報基礎理論は出題されません。
このため、情報基礎理論が苦手な方は、ITパスポートより情報セキュリティマネジメントの方が簡単かもしれません。
ちなみに、情報セキュリティマネジメントの対象者像は次のとおりです。
対象者像
情報システムの利用部門にあって、情報セキュリティリーダとして、部門の業務遂行に必要な情報セキュリティ対策や組織が定めた情報セキュリティ諸規程(情報セキュリティポリシを含む組織内諸規程)の目的・内容を適切に理解し、情報及び情報システムを安全に活用するために、情報セキュリティが確保された状況を実現し、維持・改善する者
IPAサイトより引用
情報セキュリティリーダとあり、40代のベテランに相応しい感じではないでしょうか。
私は個人的には、この試験の上位であるITSSレベル4の情報処理安全確保支援士より、情報セキュリティマネジメントの方がカッコいいと思います。
お勧めは以下の教科書です。
過去問題3回分を解き書店で教科書を比較しましたが、必要な最低限の知識に絞られているのはこの教科書だと思います。
3位 応用情報技術者
昔は第一種情報処理技術者、ソフトウェア開発技術者という名称で、シニアプログラマーやシステムエンジニアが取得を目指す国家試験でした。
2011年度に情報処理技術者試験が制度改定され名称が応用情報技術者となりました。
ITSSレベル3であり、ITSSレベル2の基本情報技術者や情報セキュリティマネジメントの上位試験です。
社会的な評価はかなり高いです。
しかし、午後問題は情報セキュリティを必須としていますが、残りは10問から4問を選べます。
この4問を経営戦略、プロジェクトマネジメント、ITサービスマネジメント、システム監査とすれば、プログラミング、ネットワーク、データベースなどのIT技術が苦手でも合格できる可能性があります。
経営やマネジメントなどの実務経験がある方の場合、アルゴリズムやプログラミングの問題が必須となる基本情報技術者より簡単かもしれません。
お勧めは以下の教科書です。
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