情報処理安全確保支援士 初回試験の難易度について再考してみた

情報処理安全確保支援士
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「情報処理安全確保支援士試験の応募者数が2万5000人超え」と報じられています。
情報処理安全確保支援士試験の受験応募者は2万5000人超え―平成29年度春期試験で

記事には次のとおり書かれています。

平成27年度秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験の応募者数が2万8274人と比較すると約11%の減少だが、平成28年度春期 情報セキュリティスペシャリスト試験で駆け込み受験があった(応募者数3万2492人)と見られることを差し引けば、新制度下の試験としては安定した応募者数だったといえるだろう。むしろ、第1回目というボーナスがなくなる今年度秋期の応募者数にリアルな評価が現れそうた。 記事引用

IPAの統計情報によると、情報セキュリティスペシャリスト試験の応募者数は平成28年度春期26,864人、平成28年度秋期32,492人です。そして、情報処理安全確保支援士試験の応募者数は25,130人です。すなわち、前回秋期は駆け込み受験が多かったことを考慮しても、応募者数が減少しています。

今回は、IPAの統計情報を踏まえ、情報処理安全確保支援士試験の難易度を再考してみました。結論から言うと、難易度が高くなると予想します。あくまで個人的な見解なので参考程度に読んでください。

受験者層の変化

前述のとおり、情報処理安全確保支援士試験の応募者数は、旧制度の情報セキュリティスペシャリスト試験と比較すると減少しています。一方、情報処理技術者試験の応募者数は全体的に増加しています。特に、データベーススペシャリスト試験は顕著に増加しており、世間では「逃げ恥効果」と言われています。この件は次のブログを読んでください。

データベーススペシャリスト試験 リベンジの方は今回がチャンスかもしれません

私はもう一つの要因として「支援士効果」があると思います。情報セキュリティスペシャリスト試験を受験していた方が試験の廃止により、他の区分、すなわち情報処理技術者試験に鞍替えしたということです。

特に、情報セキュリティスペシャリスト試験の受験層に多かった学生は2割も減っています。登録やら、罰則やら、何かと難しい情報処理安全確保支援士を避けて、よく似たスペシャリスト系の試験であるデータベーススペシャリストに流れたと推察します。

データベーススペシャリスト試験を除く他の区分(正確には情報セキュリティマネジメント試験除く)についても、軒並み応募者数が増加しています。社会人を含め、同様の理由で他の区分へ流れた方が多くいたからだと思います。

情報セキュリティスペシャリスト試験は、1回あたり2~3万人という応募者がいました。情報処理技術者試験の受験者が全体で1割も増加したとすると、これら応募者の動きと考えるのが妥当ではないでしょうか。

一方、この仮説が正しいとすると、情報処理安全確保支援士試験の応募者数は25,130人は多いといえます。しかし、この理由は、情報セキュリティマネジメント試験と同等、初回試験ということで、他の高度区分を合格している試験の猛者や資格マニアが多く申し込みしたためだと思います。

さらには、政府調達のため会社から取得を命じられた本職のIT技術者、そして、警察をはじめとする官公庁のセキュリティ担当なども含まれているといえます。IPAの統計情報からも、官公庁からの応募者数は4割増加しています。

ちなみに、この件は以前の記事で次のとおり、予想していました。

情報処理安全確保支援士 初回試験の難易度が高くなると考える理由

予想する合格率

サイバーセキュリティに関する業務に従事している者は、経済産業大臣の認定により情報処理安全確保支援士になれるという制度が、パブリックコメントに掲載されていました。この件は以前の記事を読んでください。

情報処理安全確保支援士 パブリックコメントに支援士の案件が掲載されている件

警察庁長官は警察官、防衛大臣は自衛隊員を経済産業大臣に申請し、経済産業大臣が認めた場合に限り、情報処理安全確保支援士に認定されるということです。

また、産業サイバーセキュリティ人材育成施設で1年間教育を受けた者に、情報処理安全確保支援士の資格を与えるという噂もあります。詳細は次のプレス発表を参照ください。

プレス発表 産業サイバーセキュリティ人材育成施設7月始動、受講者を2月20日より募集開始:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

有能な人材が1年間も研修となった上に、1人300万円の費用まで支払う必要があります。重要インフラ企業からみると、デメリットばかりの制度ではないかと私は思います。

そもそも、重要インフラのシステム基盤は個別・独自仕様であることが多く、そのセキュリティ対策を集合研修で身に付けることは困難だと思います。

情報処理安全確保支援士の合格率を予想する場合、これら制度とのバランスを考える必要があるといえます。要するに、警察庁長官や防衛大臣が申請する、重要インフラ企業が1人300万の費用をかける、これに相当するだけの価値がなければならないといえます。

このため、旧試験の情報セキュリティスペシャリストより、合格率を高くすることはないと予想します。なぜなら、資格の価値として合格率は重要なファクターであり、合格率を高くすると難易度が低いと評価され、資格の価値が下がる危惧があるからです。

結論、合格率は15~19%程度であると予想します。

あとがき

受験者層の変化と予想する合格率から、私は難易度が高くなると予想します。情報処理技術者試験は初回試験の合格率が高い傾向にあるため、多くのサイトやブログでは今回が狙い目などといわれていますが・・

情報処理安全確保支援士試験は、経済産業省の肝いりで始まった制度です。登録者のデータベースやコミュニティ、オンラインや集合講習による継続学習、ロゴマークの作成や支援士制度の広報などに相当な費用をかけているはずです。

一般企業では投資対効果を算定しますが、そういった面から、今回の応募者が制度として成り立つ範囲なのか、個人的にすごく気になりますが・・

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