某県警のサイバー犯罪捜査官の受験資格がつっこみどころ満載な件

ITセキュリティ
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某県警のホームページに、平成29年度サイバー犯罪捜査官採用の受験資格が掲載されています。

特別区分(サイバー犯罪捜査官)と書かれている行ですが、受験資格として次の通り書かれています。

情報処理技術者試験(基本情報技術者試験、情報セキュリティマネジメント試験、ITパスポート試験及び初級システムアドミニストレータ試験を除く。)又は情報処理安全確保支援士試験に合格した者。

あまりにもつっこみどころが多すぎます。ということで、今回は、この受験資格についてブログします。

情報処理技術者試験合格と学歴が同じ扱い

受験資格として、学歴等という内容に「情報処理技術者試験又は情報処理安全確保支援士試験に合格した者」と書かれています。等と書かれているので問題はないのかもしれませんが、学歴と能力認定試験を同列に扱うのには違和感を感じます。

なぜなら、学歴についてウイキペディアには、教育機関における学業上の経歴と書かれているからです。単なる試験の合格とは重みや位置付けが大きく異なるといえるからです。

学業の形態は様々であるが、通常は小学校、中学校、高等学校、専門学校、高等専門学校、短期大学、大学の学部・大学院等の教育機関における学業上の経歴を指す。

ウィキペディア引用

情報処理安全確保支援士試験の合格者はいない

サイバー犯罪捜査官採用の受付期間は平成29年4月7日迄ですが、情報処理安全確保支援士の初回試験は平成29年4月16日です。そのため、この受付期間に情報処理安全確保支援士試験に合格した者はもちろん、受験した者もいません。

過去に情報セキュリティスペシャリスト試験に合格した者は、情報処理安全確保支援士と同等の能力を有するとされていますが、情報処理安全確保支援士試験に合格した者ではないはずです。

情報処理安全確保支援士でなくてもよい

情報セキュリティスペシャリスト試験に合格した者で、情報処理安全確保支援士に登録した者は約4千人います。しかし、サイバー犯罪捜査官採用の受験資格に、情報処理安全確保支援士に登録した者とは書かれていません。

これでは、数万円の費用を支払い面倒な申請をして、情報処理安全確保支援士に登録した方の立場がないのではと思います。有料講習と罰則規程だけ義務化されるのはあまりにも不憫です。4月から正式に情報処理安全確保支援士と名乗れるようになるようですが・・

あとがき

現時点で、情報処理安全確保支援士は独占業務や必置義務などがないため取得のメリットが不透明です。

経済産業省の試験ワーキングの資料では、政府調達で情報処理安全確保支援士の参画を要件とするような動きがあったようですが、政府調達の基本方針から実現は厳しいのではと思います。この件の詳細は以下の記事を読んでください。

情報処理安全確保支援士 情報セキュリティスペシャリストは蘇る

また、重要インフラのサイバーセキュリティ対策に、情報処理安全確保支援士の参画を要件とする動きもないようです。この件の詳細は以下の記事を読んでください。 

情報処理安全確保支援士 パブリックコメントに支援士の案件が掲載されている件

こういった状況から、サイバー犯罪捜査官採用の受験資格に関しては、情報処理安全確保支援士を受験資格とするなど、メリットを与えるのではと予想していました。しかし、現実は応用情報技術者試験の合格者でも受験資格を与えるなど、特に変わりはないようです。

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