情報処理安全確保支援士 パブリックコメントに支援士の案件が掲載されている件

電子政府の総合窓口であるe-Govのパブリックコメントでは、法令改正や政策についての意見を募集しています。本日、このe-Govを見ていて、情報処理安全確保支援士(以下「支援士」)の案件が2つ掲載されていることに気付きました。

経済産業大臣が支援士と同等の能力と認める者を認定する告示と、重要インフラの情報セキュリティ対策に係る行動計画についてです。

今回は、パブリックコメントを読んで、私が感じたことをブログします。

経済産業大臣が支援士と同等の能力と認める者を認定する告示

ざくっと説明すると、サイバーセキュリティに関する業務に従事している者は、経済産業大臣の認定により支援士になれるという内容です。

これは「情報処理の促進に関する法律第7条」に定められている次の条項によるものです。

第七条 情報処理安全確保支援士試験に合格した者その他これと同等以上の能力を有すると認められる者で、経済産業省令で定めるものは、情報処理安全確保支援士となる資格を有する。

驚いたのは、警察庁長官または防衛大臣が、経済産業大臣に申請するという手続きです。

警察庁長官は警察官、防衛大臣は自衛隊員の中で、2年以上のサイバーセキュリティ業務に従事し、かつ十分な能力を有すると認めた者を経済産業大臣に申請します。そして、この申請を受けた経済産業大臣が認めた場合に限り、支援士に認定されるということです。

この告示案だけを読むと、支援士の資格は、現行の情報セキュリティスペシャリストから格上げされたといえます。なぜなら、情報セキュリティスペシャリストは、専門学校の生徒や情報産業以外の社会人が多く合格しているレベルの試験だったからです。

そういったことを考えると、情報セキュリティスペシャリストの合格者は、移行措置の期間に支援士に登録しておいた方が良いかもしれません。登録や講習などに費用がかかりますが、投資と考えると、将来、資格の価値が上がる可能性が高いからです。

とはいえ、警察庁長官や防衛大臣が認めるサイバーセキュリティ業務の専門家は実務経験があるため、セキュリティ分野のITスキル標準でレベル5以上だといえます。よって、ITスキル標準でレベル4の支援士になる必要はないといえますが・・

重要インフラの情報セキュリティ対策に係る行動計画

この行動計画は、重要インフラ事業者の情報セキュリティ対策に関するものです。内閣官房の施策です。支援士の資格が格上げされ、具体的な活躍の場が広がっていくのかと思い中身を流し読みしました。しかし、残念なことに支援士というキーワードは一つも出てきませんでした。

重要インフラ事業者が、重要インフラをサイバー攻撃の脅威から守るためのPDCAが具体的に書かれています。体制として人材育成というキーワードがあったので、支援士の制度を活用した計画があるのかと期待しましたが、前述のとおりです。

意見募集は2月16日までなので、今回支援士を受験される方、もしくは移行措置で支援士に登録した方は、必置義務などについて意見提起されたほうが良いと思います。

あとがき

電子政府の総合窓口であるe-Govのパブリックコメントは、法令改正や政策に対して簡易に意見することができます。なかなか大々的に公示されていないので、自分から見に行く必要がありますが、自分の意見が反映されるとうれしいものです。

今後も支援士に関連する案件は多く公示されると思います。検索のキーワードは「サイバーセキュリティ」「情報処理」「IT」などです。支援士の方は自分の資格を活用できるように、積極的に意見されることをおすすめします。

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コメント

  1. 匿名 より:

    確か情報処理の専門学校入学者は近年は2万人前後だったはずです。
    ITが深く関与する専門学校(電気通信・広告・放送・無線・電子・機械・CG・デザイン)などを含めると4万人位だった記憶があります。
    うち、1年間で合格する専門学校生が36人ならかなり少ないです。
    基本情報も入学者うち2年間での取得は10%に満たないという報告があります。多くが挫折しています。合格できない層向けに挫折させない名目で、情報検定や午前免除を作ったと建前上されています。

    ちなみにIT関連職に就いた人、大学卒業時点でのITSSレベルは1が80%くらいいます。
    Jabee認定でレベル3、セキュリティスペシャリストの午前でレベル3なので、大学での免除は政治力で無理やり刷新と称して仕向けたように思います。刷新案は財務省が作るものです。刷新送りという脅し文句もあるくらいのものです。

    財務人材が資格予備校などと結託(おそらく接待で関係)して、資格予備校で財務省の考えによるヒエラルキで資格を宣伝しネット上などでもステマ展開するなどして、あとからその難易度に反対を押し切って簡易化しているようにみえます。
    本来ならば経理人材が会計士試験を受けるころ情報処理技術者を受けている年齢層ですが、会計士より格下の民間の検定試験と同等にしようとしているようにみえますね。

    技術士や診断士も低年齢層化して技術者全体の頭を叩いているようにみえます。
    会計系団体が仕向けたのか厚生労働省が仕向けたのかわかりませんが技術系人材から搾取する極めて危険な利権工作であり断固許されません。
    たびたび長文失礼しました。

  2. pmblog より:

    あいうえーお様 コメントありがとうございます。難関国家資格の簡易化、過去に取得された方からすると許せない思い理解いたします。個人的にはIT人材の不足している状況を鑑み、資格合格者を増やすことで対応しようとする施策であると感じています。
    仰るとおり、平成21年度以降に入社した若手の方は、レベル5(シスアナ、シス監等)試験が実施されていたことさえしらないという状況ですね。。

  3. あいうえーお より:

    最近の動向で、情報処理の専門学校生は年間2万人入学しますが、
    情報処理(CG、電気通信、広告、デザイン、放送、メカトロ)に深く関与する専門学校生を含むと4万人が入学するらしいです。
    1年ごとの支援士合格者が36人となると、500人~1000人に1人くらいになるようです。

    それと、通訳案内士の件は、全国と地域限定の通訳案内士という名称でしたが、
    業務独占を撤廃し、名称独占のみへと移行、さらに名称変更で、地域限定通訳案内士ないし地域限定特例通訳案内士が地域通訳案内士に変更され、ということです。
    通訳案内士の登録名称も全国通訳案内士に変更されるそうです。

    さらにいずれの通訳案内士を持たなくとも通訳案内業ができる制度になりました。
    簡易化、業務独占撤廃、名称変更ということで、業務独占撤廃以外は、情報1種と似たような経路で簡易化されているようです。

    他の業界でも続々と難関国家資格は簡易化されています。
    不動産鑑定士、
    宅建士も名称変更されたので著しい簡易化すると予想します。簿記2級と大手の学校に噂を流されてしまい政治的に動かしてしまうのは一部の私情でしかありません。
    あとは、弁理士、マンション管理士、おそらく司法書士も簡易化すると考えられます。

    支援士の件は、大学卒業しただけで午前Ⅱを免除できてしまうのは反対です。
    基本、応用、セマネを取った者のうちという条件もなく、卒業すれば免除というのは反対続出でした。
    また、単位や学位での免除は実力認定試験ではなくないため試験制度そのものの意味が無くなると考えます。

    情報処理の簡易化は、国家試験だけでなく公的資格のPAT認定や旧J検1級も無かったことにされたのですよ。そのうえで、無理やり、簿記や英検のような検定資格に大学推薦などの基準を合わせるために、経理や語学側の言い値によって簡易化や廃止をさせられたのです。いくつも取っていた人は大損させられたのです。応用は1級より上等から1級か準1級と同等に変更させられ、STやAUなどは、レベル5ではなくレベル4にというように
    等級格下げを食らい、自衛官などの任用階級も下がっています。診断士もひどいです。

    金融庁や財務省が刷新と称して、90年代に会計士より水準が高そうだった資格(技術士や電通や診断士や鑑定士など)も同様に徹底的に簡易化して評価をすり替えてしまっているのです。

  4. pmblog より:

    コメントありがとうございます。
    ソフ開は確かに高難度だっと記憶しています。
    情報処理試験の簡易化たしかに、取得者にとっては許しがたいですね。
    他の資格の動向は、勉強になりました。

  5. 匿名 より:

    名称が変更がコロコロ変更される資格ほど難易度を下げています。
    通訳案内業→通訳案内士→全国通訳案内士

    もともと案内業の英語は英検1級以上の難易度でつくられていましたが、知らぬ間に1級より簡単な内容にすり替わり、しかも1級かTOEIC840点で免除できるように作り替えられました。

    似たような経過なのは、応用情報技術者ですね。
    第一種情報処理技術者→ソフトウェア開発技術者→応用情報技術者
    というように、簡易化しました。

    また、その間、英検と同じ文科省で難易度合わせしている。J検1級が廃止され、同年ソフ開が年2度になり受験者誘導しあたかもJ検1級と統合したかのようです。
    つまり、英検やJ検を基準に案内士であれソフ開であれ国家試験の難易度も作りこんでいるということです。またいずれも、「公的検定1級」以上の難易度の資格です。
    大幅簡易化の資格に共通なのは、中継ぎがあるということです。
    この中継ぎが簡易化移行期間の資格で、右にある資格が簡易化完了後の資格です。
    案内士は独占業務もなくなりました。

    米国産の民間資格が過大評価ですね。TOEICやベンダー資格など。
    これが一番影響を与えた理由だと思います。外資の資格が日本で幅を利かせたいがためにライバルの国家資格の価値を軒並み奪い取ったといって間違いないでしょう。資格取得者としては許しがたいです。

  6. 匿名 より:

     情報セキュリティスペシャリストからの格上げでは無いと思いますよ。格下げの方だと思います。
     国は資格業界全体で特に難易度の高い資格の簡易化して評価(給与)も下げるという方針です。
     簡易化の際には、教育機関で高額な受講料を支払い、そのインセンティブで資格を付与するという方式です。
     この方式はすでに、法律系や技術系、医療系など様々に導入されています。

     一番重要なのは、期間がどの程度か?どの学位が対応するのかによってその資格の位置づけが決まってしまいます。指摘されないうちになるべく下位の学位ということに建前づけてしまおうという政府の意図があります。ここは、より上位の学位にすべきですが、そもそも免除されては実力認定試験の意味がありません。名称独占としたのは、実力認定試験から脱却して大幅に免除し、高度レベルの資格を尋常じゃないほどの過小評価をしてしまおうという狙いがあるように思います。
     大学院ですら試験免除が問題視されているのに、大学や専門学校で導入しようという点は、たとえば、管理栄養士や薬剤師どころか、作業療法士や看護師や栄養士など学部を出れば持っていて当たり前のレベルにしてしまおうという厚生労働省の横やりがあるように思います。残念ながら大学4年でもFEですら1割くらいしか取れていません。
    情報処理技術者を紙切れにして利権を奪おうという意図があるように思います。

    • pmblog より:

      コメントありがとうございます。
      簡易化、確かに21年の制度改定にて合格率が上がったと思います。国がなぜ難易度の高い資格の評価を下げる方針なのか、少しわかりかねますが。個人的には、情報処理技術者の利権がそもそもないと思っています。
      ころころ名前が変わり、最難関のITストラテジストですらIT業界以外の方は?という状況だと思います。
      他の資格の動向は勉強になりました。

    • 匿名 より:

      情報処理技術者の利権=社会評価です。

      独占も必置もなければ今度は任用資格などの公的な評価と、それを背景にする民間での市場評価も奪うという工作だと思いますね。複数取得者ほど大損します。信じられません。

  7. さささ より:

    全然、格上げされていない。
    なぜならば、2年の実務で認定されてしまうことがあるということだ。
    以前は、そのような実務経験での認定は皆無だったから、むしろ簡単になった。
    つまり、格下げされた、格上げと捉えるなら、あまりにもポジティブすぎる。

    高校や大学を出て、2年目にいきなり認められる能力のどこが、高いスキルなのかよく考えたらいい。
    通常の情報セキュリティスペシャリストが2年目に取れてる人材なんて殆どいない。
    大手企業の情報部門ですらほとんどいない。
    IT企業より別の部門が取ってるから、当然というのであればそれは嘘だ。
    むしろ、大手企業のIT関連人材が取っているから、そもそもどの業種かの問題ではない。

    • pmblog より:

      こちらも、コメントありがとうございます。
      たしかに、旧試験のSCは、試験に合格しなければ取得できませんでした。警察官や自衛隊とはいえ、2年の実務経験のみで認定されるとすると格下げと言えますね。しっかりと支援士としての能力があるかを評価されることが前提と考えます。

  8. さささ より:

    専門学校生の殆どは合格していない。合格者数は、むしろ非常に少ない。
    1000人に1人といないだろう。
    大学でも理工系かIT系で1000人に1人くらいしか合格していない事実がある。

    それと、情報産業のみの企業は、大手で限られている。
    大手企業の多くは総合的に多くの分野の業務部門を持っている。
    その中に、IT部門が無いわけがない。むしろ、大手ほどIT部門を持っているから
    合格者の多くが、大手のIT関連の部門の人材だ。
    偏見が強いのでは?

    >情報セキュリティスペシャリストは、専門学校の生徒や情報産業以外の社会人が多く合格しているレベルの試験だったか
    >らです。

    • pmblog より:

      コメントありがとうございます。平成28年度秋期、専門学校生は230名受験して36名が合格しています。とはいえ、これは申し込み時の自己申告なので、おっしゃるとおり、実態の合格率は低いのかもしれません。情報産業以外の件、たしかに、業種は建設業でもIT部門の方を情報産業以外と言い切るのは違いますね。ご指摘、勉強になりました。

      • 匿名 より:

        ちゃんと意味を理解されていないようなので再投稿させていただきます。

        受験者中の合格者数の話なんてしてません。
        国内のIT系の専門学校生全体のうち、合格者数の話です。

        36人しかいないということは、都道府県ごとに1名すら出ていないということです。
        この計算によると、専門学校生どころか
        IT系やIT重視の理工系専攻の大学生でも1000人に1人くらいしか出ていません。

        それは、いくつかの大学から聞いた通りです。
        「専門学校生が多い」というのは間違いだと指摘しているのです。

        日本の国内にいるIT系専門学校生が230人しかいないと思ったのなら、相当おめでたい話ですね。受験者数のうち合格者数を語って何の意味がありますか?

        いい加減、情報処理技術者をたたきまくるブログは見飽きたので影響を受けた文章出ないか見たのです。

        叩きの発生源が簿記学校や商業系の大学などの簿記シンパらしいですね。
        不動産の国家試験も簿記と比較されたりしてかなり過小評価されていますね。
        同じようにIT資格叩きに傾倒する考えでないか読ませていただいたのです。

        • pmblog より:

          匿名さま ご指摘ありがとうございます。専門学校の中でも受験していない(最初から諦めている)潜在的な数字を考えないといけないのは理解しました。
          叩きまくるという表現にとられる部分は注意いたします。

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