トラブルが多発したプロジェクトの話で「PMPは使えない」と言われた件

PMP日記
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社内で、トラブルが多発したシステム開発プロジェクトの話をしていたところ「PMPは使えない」という話題になりました。理由は、当該プロジェクトのプロジェクトマネージャがPMPだったということです。

PMPは、プロジェクトマネジメントの知識体系であるPMBOKの方法論を学んでいます。進捗を予算と実績コストで管理する「EVM」や、作業タスクを体系的に管理する「WBS」などです。

これらの方法論をプロジェクトマネジメントに適用することで、PMPはプロジェクトを円滑に進めることができるとされています。

しかし、当該プロジェクトでは「EVM」や「WBS」などの管理作業に現場が忙殺され、結果として報告は現場実態を反映しない数字の積み上げだったということです。

私はPMPの1人として、この話を聞いて考えたことをブログします。

KKD(勘と経験と度胸)も大事

PMBOKは、KKD(勘と経験と度胸)による失敗プロジェクトの反省から普及したと言えます。KKDによるプロジェクトマネジメントは属人化しがちで、プロジェクトマネージャに、その成功が委ねられるという状況でした。

これを是正するのが、成功したプロジェクトで有用とされた方法論をまとめたPMBOKの利用です。プロジェクトマネージャに依存したプロジェクトマネジメントから脱却し、プロジェクトが成功する確率を高めます。

ここで注意すべきなのが、KKDも重要ということです。なぜなら「EVM」や「WBS」などを適切に評価するには、KKDが必要だからです。

例えば「EVM」の数字から進捗の進みや遅れはわかりますが、その数字がプロジェクトの状況から妥当なのか、進んでいるとすると品質が見過ごされていないか、遅れているとすると計画に無理がないか、などを適切に評価するにはKKDが重要です。

私は、順調なプロジェクトならまだしも、トラブルが多発しているプロジェクトでは、特にKKDが重要だと考えます。PMBOKの方法論だけで、プロジェクトマネージャのKKDが働かない場合、見当はずれの指示をすることになります。

PMBOKはツールでしかない

プロジェクトマネジメントの知識体系であるPMBOKは、ベストプラクティスです。有用なツールと技法および実務慣行が書かれています。PMPはそれら方法論を知っている、そして数年間の実務経験を持っています。

しかし、プロジェクトマネジメントに必要なKKDを持っているかというと、そうとは言えません。なぜなら、KKDは勉強をすれば身に付くものではなく、現場での苦労や失敗を経験しなければ身に付かないからです。このため、当該プロジェクトのPMPのように、PMBOKの方法論のみでプロジェクトマネジメントを行うケースがあると言えます。

私は、PMBOKはツールでしかないと考えます。すなわち、PMBOKを利用するだけではプロジェクトの成功は難しいと言うことです。例えば、ツールとしてノコギリと金づちがあったとしても、ベテラン大工と同じような工作物を作れないのと同じです。

あとがき

私は、PMBOKの方法論とKKDはプロジェクトマネジメントを成功させるための両輪だと考えます。どちらか一方ではなく、バランスよく使いこなすことがPMPには求められます。

KKDは簡単には身に付きませんが、ベテランの苦労や失敗、そして方法論だけでは上手くいかない事例や状況を知ることが大事だと思います。

これらを学べる記事がITproのサイトにあるので、紹介します。以下の連載記事ですが、著者の現場経験による事例をもとに、様々な局面でプロジェクトマネージャとしてどう振る舞うかを書いています。

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